凶悪 五十嵐 裏切り

凶悪 五十嵐 裏切り

映画と原作の違いを徹底解説していく、連載コラム「永遠の未完成これ完成である」。今回紹介するのは、近日公開予定の『太陽は動かない』です。「怒り」「悪人」「楽園」など、多くの作品が映画化されている人気小説家・吉田修一のスパイアクション小説『太陽は動かない』が満を持して映画化となりました。監督は、迫力あるアクションシーンが魅力の「海猿」シリーズを手掛けた、羽住英一郎監督。謎の秘密組織AN通信に属するエージェントは、心臓に爆弾を埋め込まれ、24時間ごとに命の危険に迫られます。ミッションの失敗は、爆死。情報を制する者は、世界を制する。最後に巨額の富を得るのは誰なのか?藤原竜也、竹内涼真、ハン・ヒョジュ、ピョン・ヨハン、国境を越えた、実力派俳優が勢揃い。映画公開に先駆け、原作のあらすじを紹介、映画化で注目する点をまとめます。スポンサーリンクCONTENTS主催者は、ベトナムの大手国有石油会社「ペタン」。米国、ロシア、日本、韓国からなる外資との合併企業であるため、招待客も各国大使夫妻をはじめ、そうそうたるメンバーが招待されています。最近、ベトナム政府は、南シナ海に新しい油田「ジュンガル油田」を発見したと発表。パーティーに参加した大企業の油田開発利権争いは、待ったなしで進んでいました。AN通信(アジアネット通信)の鷹野一彦は、招待客に紛れパーティーに潜入していました。AN通信とは、表向きはアジアのニュースを記事にし、ネット配信をしている会社となっています。その実態は、機密情報を入手し高値で売り飛ばす、産業スパイ組織です。そこに所属するエージェントは、心臓に爆弾を埋め込まれ、24時間ごとに定期連絡を入れなければ、爆死するという命懸けの任務を背負っていました。鷹野は、このパーティーの数時間前、CIAの真島裕之が射殺された真相を追っていました。なぜ、真島は消されたのか。その理由は、このジュンガル油田の利権争いに、潜り込んだスパイの仕業のようです。新疆(しんじゃん)ウイグル自治区にある「新源(しんげん)石油」は、中国政府を無視し、日本の企業「興和(こうわ)」と、韓国の「南星(ナムスン)」と提携し、この新しい油田の共同開発を企んでいました。それを面白く思わない、日本企業「日基(ニッキ)」と、韓国企業「サウンデ」が手を組み阻止を図ります。その計画は、ウイグルの反政府過激派組織を唆し、天津スタジアムで行われるサッカー日韓戦で爆破を仕掛けるというものでした。爆破が成功すれば、ウイグル政府への報復と、日韓国内の世論によって提携の話はなくなる。その隙をついて、中国中央政府が介入し、行く行くは「日基」と「サウンデ」に共同開発を請け負わせる手筈です。この計画の黒幕には、中国中央政府とCIAが絡んでいました。CIAの真島は、天津スタジアム爆破の実行犯との連絡係だったと推定されています。鷹野は、真島の殺害は、内部の口封じのためだとにらんでいました。鷹野は、パーティーに出席している、顔なじみのデイビット・キムに探りを入れます。デイビット・キムは、大韓民国国家情報院との関係が深い産業スパイで、鷹野の商売敵です。今回は、「サウンデ」側から暗殺を依頼されていました。どうやら鷹野の推理は当たったようです。鷹野は、もうひとつ気になることがありました。このパーティーに、中国大手企業CNOX(中国海洋石油)のトップが出席していません。新しい油田開発にCNOXが名乗りを上げないはずがありません。CNOX側にいる、香港トラスト銀行のアンディ・黄(オウ)の姿はあったものの、今回の利権争いには参加しない方向だと言います。噂によると、油田以上の儲け話があるとかないとか。アンディ・黄が連れていた女性の動きも気になります。謎の女・AYAKOは、周りの男の視線を独り占めにしていました。鷹野は、パーティーを後にし、AN通信のホーチミン支局に立ち寄ります。そこには、同じエージェントで部下の田岡亮一が待っていました。鷹野と田岡は、2人の上司でAN通信情報部部長・風間武に電話を繋ぎ、これからの動きを検討します。「興和」「南星」に、ここまでの情報を売るか、それよりは、ウイグル反政府過激派組織のリーダーに接触し中国中央政府の介入を知らせ、爆破を止め、交渉の場に連れ出した方が高く売れるということになりました。鷹野と田岡は、上海へと飛びます。現地で迎えてくれたのは、上海支局の青木優でした。2人の裏稼業を知らない青木は、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれます。鷹野は、情報屋の張豪(ジャンハオ)の元を訪ねます。張豪は、雑技団の団長であり、闇社会への顔も広い人物です。これまでの事情を聞いた張豪は、すでにデイビット・キムから鷹野に協力しないよう交渉されていましたが、倍の金を払うことで協力を得られることになりました。その頃、田岡は青木に連れられ、ホテルの部屋にチェックインしていました。部屋のドアベルが鳴り、青木かと勘違いした田岡は油断し、何者かによって拉致されてしまいます。田岡が拉致された。鷹野は考えます。このタイミングということは、「日基」か「サウンデ」、デイビット・キムか。下手に動くと、自分たちの計画がバレてしまう。何より、明日の正午までに、田岡が本部に連絡を入れないと、胸に埋め込まれた爆弾が吹っ飛びます。翌日、鷹野は張豪の仲介で、ウイグル反政府過激派組織リーダーのシャマルと対面します。シャマルは、とても冷たい美しさに色の薄い瞳を輝かせた女性でした。「今回の計画を実行しても、新源石油は別の日韓両国の企業と連携することになります。あなたたちは、関係のない天津スタジアムの観客を殺すだけなんです」。鷹野の言葉に、シャマルは毅然と答えます。「新しい日韓の企業が私たちに何をしてくれるというの?今回の実行は、少なくとも、新源石油の当初の計画を潰せることになる。そして、次も潰すだけよ」。シャマルは、中国政府により強いられてきたウイグル族の歴史を懸けて戦っているのです。交渉は決別に終わりました。その帰り道、鷹野の前に、田岡を拉致した男たちが現れます。連れて行かれた場所で鷹野を待っていたのは、「興和」の上海支社長・新井と、「南星」のアジア支社長・パクでした。丁度、情報を売りたいと思っていた側からの誘いに驚く鷹野。しかし、事態はさらに深刻なものでした。爆破をこのまま決行されると困る両企業は、田岡を人質に鷹野に是が非でも爆破を阻止しろと命令します。鷹野は、青木の協力を得て、田岡に似ている男を確保します。顔を殴りごまかし、写真を撮り、「田岡は薬で暴れ入院している」と、風間に報告します。これで3日は時間を稼げるだろう。鷹野は、張豪の用心棒・張雨(ジャンユウ)と共に、天津スタジアムに潜入します。シャマルは、試合当日スタジアムで歌うことになっている女性人気歌手・一陣風(イッジェンフォン)のスタッフを装い、爆破の準備を進めていました。試合当日、爆破寸前の時でした。一陣風のスタイリストが、恐怖に耐えきれず「爆弾がある」と騒ぎ立てます。スタジアムは一気に逃げ出す観客たちでパニック状態に。シャマルは爆破を決行しますが、被害は最小のものになりました。鷹野と張雨は、ゴミ収集所に捨てられていた田岡を発見します。息はあるようです。車で立ち去る間際、シャマルが追われ逃げ込んできました。鷹野はシャマルを助けます。スポンサーリンク「CNOXとアンディ・黄は、今回の新源油田には興味がないのかい?」デイビット・キムの質問に、AYAKOは意味深な言葉を返します。「油田なんかよりももっと魅力的なエネルギーがあるのよ」。日本国内最大大手電機メーカーである「MET」は、ここ数年、自然エネルギー事業へ進出していました。特に大規模な太陽光発電事業は、大きな成果を見込まれていました。その成果とは、太陽の光がない時でも蓄電しておける、蓄電池技術の開発に成功していたのです。しかしこの開発を、日本内閣主導に任せてしまうと、原子力推進派の政治家をはじめ、各地域電力会社は、全力で潰しにかかるはずです。そこで、METは、外資が入ることで国民の拒否反応が出ることも承知の上で、中国のCNOXと共同事業提携を結ぼうとしていました。鷹野は、METの取締役・河上満太郎に呼ばれていました。依頼内容は、このプロジェクトを守って欲しいというものでした。情報を売る産業スパイが、反対に情報を守るという任務が始まります。一方、田岡は、日本でデイビット・キムの目撃情報を入手。小田部奈々という女性に近付き、親密な関係にあるようです。小田部奈々の父親・憲三は、京都大学の教授で、マイクロ波研究の第一人者です。デイビット・キムは、奈々に近付き、憲三をコントロールしていました。デイビット・キムを雇ったAYAKO(裏にはアンディ・黄とCNOX)の目的は、METとの太陽光発電事業はフェイクに過ぎず、METの蓄電池技術を手に入れ、宇宙太陽光発電に乗り出そうというものでした。日本が太陽光発電に躍起になっているうちに、中国は宇宙太陽光発電で世界のトップを狙おうという段取りです。宇宙太陽光発電には、大きく3つのパートがあります。1つは、太陽光パネルを取り付けた人工衛星の打ち上げ(すでに斗志1号が完成)。2つ目は、宇宙空間で集めたエネルギーをマイクロ派にして地上へ送る技術(小田部博士のマイクロ派)。そして、3つ目は、マイクロ波を地上で受信するレクテナ基地です。鷹野は、張雨の運転するヘリコプターで、中国の敦煌(ドウンファン)にあるレクテナ基地を偵察していました。背後から追ってきたヘリから、機関銃が撃ち込まれます。パラシュートで脱出を図るも、まんまと捕まってしまいました。その頃、田岡は、種子島の宇宙センターで行われる人工衛星打ち上げを探っていました。小田部憲三の開発した太陽光をマイクロ派に変換して地上へ送る実験が、日本政府の元に行われようとしていました。しかし、打ち上げを前に、小田部博士本人から中止の声が掛かりました。デイビット・キムにより、小田部博士は日本企業ではなく、CNOX側に落ちたのです。アンディ・黄とCNOXは、宇宙太陽光発電の3つのパートを、すでに手に入れたのです。田岡のスマホに、中国の張豪から、鷹野と張雨が行方不明だと連絡が入ります。風間に連絡を入れ、中国に行かせてくれと訴える田岡。しかし、鷹野のリミットまで3時間半を切っていました。鷹野を捕えたのは、CNOXのジミー・オハラという男でした。AN通信の噂通り、心臓の爆弾が時間切れで破裂するのを見たいと、執拗に痛めつけます。もはやこれまでかと思われた時、轟音と共に大型ダンプカーが突っ込んできます。鷹野たちを助けにきたのは、ウイグル反政府過激派組織リーダー・シャマルでした。種子島の田岡は、鷹野を助けようとCNOXに売る新たな情報を入手していました。今回の衛星打ち上げを見物に来ていた、静岡県選出の一回生議員・五十嵐拓に近付きます。五十嵐議員は、地元の後輩で医療器具の製造工場を営む・広津隆から、新型太陽光パネルの開発を知らされていました。それは、今までの太陽光パネルに比べ性能は100倍。チラシ一枚の大きさで家一軒分の電力を賄えるというものでした。五十嵐議員は、この世紀の発明の扱いに悩み、元自民党の代議士で政界の重鎮・中尊寺信孝に相談していました。結局は、小田部博士の寝返りにより、計画もとん挫してしまいます。田岡は鷹野を助けようと単独で、五十嵐議員に新型パネルをCNOXに売るよう話を進めていました。一方、貨物に紛れ命からがら日本に戻って来た鷹野は、依頼を受けていたMETの河上満太郎に会い、CNOXとの連携はフェイクであり、発表をなるべく遅らせてほしいとお願いします。鷹野と田岡は、改めて五十嵐議員との交渉に出向きます。五十嵐議員は、後輩の発明を中国CNOXに売る行為をためらっていました。鷹野は提案します。「METと組んで、日本で宇宙太陽光発電の開発を進めるという手もあるかと」。日本の技術として発表出来ると、五十嵐議員も興奮していました。その時、AYAKOが姿を現します。「CNOXはすでに、宇宙太陽光発電のすべてのパートを完成させています。こちらに着くのが得策だと思いますよ」。「今日の会合をどこで掴んだんだ」。田岡の質問に答えるように現れたのは、AN通信上海支局の青木優でした。青木は、鷹野と田岡の裏稼業を知っていました。なぜなら、青木の父親はAN通信との情報戦で負け、命を落とした一人でした。青木はAN通信を恨むのではなく、父とは違う勝者側の人間になろうと入社を決めたのです。一度、鷹野に仲間にしてくれと言い寄りますが、簡単にあしらわれてしまいます。そして、青木が近づいたのはAYAKOでした。五十嵐議員は、AYAKOの交渉には乗りませんでしたが、後日、五十嵐議員の第一秘書・丹野康祐からAYAKOに連絡が入ります。丹野は五十嵐議員を裏切り、AYAKOに開発者の広津隆を紹介します。AYAKOは、新型パネルと広津を連れ、サンフランシスコへと飛びました。AYAKOは、新型パネルの情報をアンディ・黄には明かさず、アラン・ホワイトという人物を通し、アメリカCIAに売ろうとしていました。AYAKOは初めから、アメリカのために動いていたのです。しかし、アラン・ホワイトとの待ち合わせ場所にやってきたのは、アンディ・黄の手下の者たちでした。拉致されるAYAKOと広津。とりあえず、今の技術で宇宙太陽光発電を強行しようと考えたアンディ・黄は、最新パネルも開発者も、そして裏切者のAYAKOも、すべてを海の底へ沈めようとしていました。その頃、五十嵐議員は、鷹野の指示で、顔見知りだった中国共産党の若手政治家・郭健(グォジェン)と会っていました。鷹野は、中国共産党幹部の面々とCNOXとの間にある賄賂の証拠を入手していました。五十嵐議員は、正義感あふれる郭健に頼ることを決めます。彼なら、CNOXから賄賂を受け取っていた幹部たちの膿を絞り出し、共に手を取り合って宇宙太陽光発電のシステム開発に乗り出せると確信していました。また、五十嵐委員は、AN通信という組織がどのようなものか、鷹野は何者なのか、興味の赴くままに、AN通信情報部部長の風間の家にたどり着きます。出迎えた風間は、車イス姿でした。「ここまでいらしたのは、五十嵐先生、あなたが初めてですよ」。五十嵐委員は、風間から渡された鷹野のファイルに目を通します。そこには、ミイラのように痩せこけた子供の写真がありました。鷹野は4歳の時、弟と一緒に、母親に捨てられました。幼い子供をマンションの部屋に閉じ込めたまま、母親は帰って来ませんでした。泣き声も近所の人にとっては、いつものことで気にもされませんでした。弟は、餓死します。五十嵐委員は、こみ上げてくる感情を理解できませんでした。この無念さをどう感じればいいのか。「しかし、あなた方がやっていることは違法だ」。五十嵐委員の言葉に、風間はつぶやきます。「違法どころか、非人道的です。しかし、虐待死したと伝えられた子供たちを親に返すことは出来なかった。鷹野は、この狭い部屋を出て、いろんな所に弟と行ってみたかったと言ったんです」。鷹野と田岡は、AYAKOと広津の救出に向かいました。豪雨で荒れ狂う海の上で銃撃戦が始まります。船底で何かが爆発を起こしました。傾く船体。AYAKOと広津を助け出し、黒い海へと飛び込みます。気を失いかけた時、上空に1機のヘリがやってきました。操縦席にはデイビット・キムの姿がありました。「助けた例はしてもらうぞ」。鷹野の言葉に「誰が頼んだ?」と帰すAYAKO。「あんた、溺れかけても綺麗だな」。すべては解決しました。中国内モンゴル自治区の大草原を、馬に乗り進む鷹野と田岡の姿がありました。「鷹野さん、あの時何でAYAKOの動向が分かったんですか?」田岡は気になっていたことを聞きました。「ちょうど、その理由がこっちに向かってきてるよ」。見ると、白馬に乗りギャーギャー騒ぐ女が向かってきます。青木優でした。「これからは上海の張豪の女版みたいなもんだな」。青木が手渡した衛星版の日経朝刊には、今回の一件が短い文章で載っていました。「記事にするとあっけないですね」。青木の言葉に鷹野は返します。「記事が短ければ短い程、俺たちの仕事が上手くいったってことさ」。虐待死したと報道された子供たちが、狭い部屋を飛び出し世界を駆け回っていました。しかし、その生き方には、普通ではないルールが設けられています。心臓には爆弾が埋め込まれ、任務に失敗したもの、24時間ごとの連絡を怠ったものは、爆死します。そして、35歳まで生き延びれば自由になるというルールは、いまだ誰も叶えた者はいません。スポンサーリンクそして、全人類の未来を決める次世代エネルギーを懸け、渦巻く陰謀と権力争い。制するのは誰なのか。日本、ベトナム、上海、サンフランシスコと、世界を舞台に繰り広げられる極限のノンストップ・サスペンス『太陽は動かない』。映画化で注目する点をまとめます。映画化に伴い1番の注目点は、なんと言ってもアクションシーンです。原作では、秘密組織AN通信所属のエージェント鷹野一彦と岡野亮一コンビが、破天荒な作戦で相当暴れまくります。爆破テロの阻止、商売敵からの拉致、暴行、銃撃戦、そして、飛行機墜落、船での救出劇と危険行動のオンパレードです。しかも、胸には爆弾を埋め込まれたエージェントは、24時間ごとに定期連絡をしなければ、爆死というルールがあり、常に緊張感が伴います。鷹野と田岡を演じる、藤原竜也と竹内涼真の覚醒にしたアクションに注目したいです。映画化では、豪華キャストの共演も楽しみのひとつです。中でも、韓国の人気俳優ハイ・ヒョジュと、ピョン・ヨハンに注目です。日本でも人気となった韓国ドラマ『華麗なる遺産』の主演をはじめ、韓国の国民的女優として多くのヒット作に出演しているハイ・ヒョジュ。ハイ・ヒョジュ演じる謎の美女AYAKOは、美貌を武器に手にした情報をコロコロと転がし、男たちを翻弄します。まさに、ルパン三世でいう峰不二子。ハイ・ヒョジュのアクション姿にも注目です。そして、鷹野たちの商売敵デイビット・キムを演じるのピョン・ヨハン。アカデミー賞受賞作品『パラサイト』のポンジュノ監督も認める演技力の持ち主です。鷹野とのスパイ同士の命を賭けた頭脳戦と、実は同じ境遇を持つ者同士の深い絆に胸を打たれることでしょう。『太陽は動かない』の面白さに、最後まで敵か味方か分からないという謎解き要素があげられます。油田を超える次世代エネルギーの開発をめぐり、大手企業の争いと思いきや、国家の争いへと発展。それぞれのスパイの雇い主の謎も明かされていきます。それぞれのスパイの目的は何なのか? 騙し、騙され、最後に笑うのは誰なのか? 情報を制する者は世界を制する。原作では、AN通信の設立の原点には、NHKの「GNN計画」があります。「GNN計画」とは、各国を繋ぐニュースネットワークを設立、24時間見れるワールドニュースを放送するというものでした。「GNN計画」を指揮する島桂次は、ニュース交換システム構築のための衛星ロケットを自民党の族議員や郵政省の「国産衛星を」という意見を無視し、米国企業に依頼します。しかし、衛星打ち上げは立て続けに失敗し、世論は島を叩き、辞任へと追い込みます。このスキャンダルから数カ月後、GNN計画構想のために設立された企業名義の「海外隠し口座」の存在がスクープされます。このスクープは単発で終息し、この企業は忘れ去られました。世界中で起こるニュースをリアルタイムで、どこに居ても見れる放送局。AN通信は、表向きはアジアのニュースを記事にし、ネット配信をしている会社です。姿は変われど、まさにAN通信はその技術を受け継いでいます。そのAN通信が、幼少時に虐待された子供たちを訓練し、エージェントに仕立て上げた過程とは。原作「太陽は動かない」シリーズの『森は知っている』で描かれている、AN通信のエージェントとして育て上げられた鷹野たちの過去にも注目です。次世代エネルギーを懸けた争奪戦は、国境を越え、壮大な騙し合いへと発展。心臓に爆弾を埋め込まれたエージェントたちは、無事ミッションをクリアすることが出来るのか。失敗は爆死。今作『太陽は動かない』は、映画化の他にも巨大映像化プロジェクトとして、映画と連動したWOWOW連続ドラマ放送も決定しています。海外での撮影シーンを収録した写真集も発売されています。出演の藤原竜也、竹内涼真の鍛え上げられた肉体にも注目です。現役医師で作家の知念実希人のベストセラー小説『仮面病棟』が映画化公開となりました。ピエロの仮面を被った凶悪犯に占拠された病院。仮面を被っていたのはピエロだけではなかった。病院の隠された秘密の仮面、そしてもう一人、悲しい仮面を被った者がいた。すべての仮面が剥がれた時、事件の全貌が明らかになる。映画公開に伴い、原作との違いを比較し、作品をより深く考察していきます。Category : Tags : 細野辰興の連載小説 戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】(2019年6月下旬掲載) 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君をのせて 楽譜 合唱
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